現実の店舗での買い物の欠点をネットの利点によって補う提案と評価
ネットショッピング・店舗の売り場での買い物、この二つは従来別々の買い物方法ということで考えられ、二つをつなぐ新たな買い物方法というものはなかった。特に店舗での買い物は試着ができるなどのメリットがあるが、特にその場で買わなかったときに、やっぱり買えばよかっただろうか、手持ちの服とあうだろうか、と家に帰ったときにもんもんと思うときに有効な、売り場で得られた情報(サイズや色や着心地)を活用することができないデメリットもある。
そこでそのような情報を提供し、客はそれを取得・活用できるようなウェブサービスを考え、これを提案することにする。
(前回までの定義づけの補足)
ネットショッピングとは
ネット上の情報が間接的に購入に影響した電子商取引。また、この研究でのネットショッピングとは、20歳代向けの服・装飾小物(帽子、鞄、靴、アクセサリー、など)に関しての事柄に限定して考えることとする。
このサービスのターゲット、対象者(who)
・20歳代 男女:
ファッションに興味があり、消費に積極的だが、収入が多くはないので買い渋りやすい。
・実際お店に行って、手にとっての買い物したい主義の人 (以降、「お店派」と呼ぶことにする)
このサービスに適する店(where)
・ネットショッピング可能なウェブサイトを持っていて、なおかつ実際に建物でお店を構えている(テナントとして、独立した路面店として、など)ブランドのお店。
・同じ建物内で、違う売り場に同じブランド商品が売られていないことが条件。(百貨店はこの場合除かれることになる)
このサービスを使うとき・使いたくなるとき(when)
「お店派」にとって買い物方法のデメリットを感じたとき。
店に行かないと買い物できない。そのブランド取扱の全商品を一度に見ることができない。ウェブのように視覚的情報が少ない(情報は服についているタグだけ)
これらのデメリットはウェブの機能で解決できるものである。
このサービスで使うウェブの機能の特徴(why)
・店舗で扱う商品は必ずサイト内に掲載してある。
・ウェブ上の商品情報もケータイで持ち歩くことができ、お店に行ってもその商品が探せるようにする。
・商品情報を伝えるためのツールとして、この研究ではQRコードを使うこととする。
・コーディネート機能
(手持ちの洋服との相性を考えるということは、服を買うときに誰もが思うことである。それをサービス化する動きは、今までにはない。よって、店舗で実物を見てみて、ネットで検討・また手持ちとのコーディネートを考える、そしてその上で、ネットで購入できるというサービスを作る。)
・店舗別在庫検索機能
(今回:このサービスを使う人のシナリオ展開)
このサービスをどのような流れで使うか(how)
(設定)「花子」と「健」は大学が同じ同級生の20歳。今日は日曜なので二人で服を買いに京都へ来た。
『冬用の服を買おうと思って二人は四条をぶらぶら。まず花子が前から気に入っているあるショップに入る。二人で服を選んでいると、製品についている紙製のタグ(サイズM 綿100% 中国製)と一緒にQRコードのタグがついている。なんだろこれ、どうやって使うんだろう。二人はそう思っているとコードの下に説明書きがしてある。次のような説明であった。「店内の商品を見ながら、気になるアイテムがあったら、ケータイでコードを読み、データを集める。その後家に帰った後、買わなかったけど、次買いたいなとか手持ちの服と合うか確認したいなと思ったときに、このデータを活用できるようウェブサイトのコンテンツが用意されている。コーディネート機能を使って、手持ちの服の写真を使ってウェブサイトに紹介されている服との相性を確認し、ラブアンドベリー®のように着せ替えを楽しむことができる。店舗で買い渋った商品を再度検討し、ウェブストアで買うこともできる。」
早速ケータイのカメラでQRコードを読み込むと、商品情報とURLが出てきた。このURLにアクセスすれば着せ替えが楽しめるのね♪と花子は面白がった。買うか渋ったアイテムの情報をその場で収集できるのは、家に帰ってからの、買えばよかったという後悔を減らすこともできる。健も、いつも花子の、買おうかどうしよう〜という迷いの時間が減るようになるのではと期待した。
買い物から帰って、早速集めた情報を元に花子は家でパソコンに向かっていた。気になったジャケットが、手持ちのスカートでもパンツでも合わせられるか考えていた花子は、ケータイのカメラで手持ち服の写真を撮り始めた。その画像をパソコンにアップして花子は着せ替えを考えていた。普段だったら、「やっぱり買えばよかった」と思うところだが、ウェブストアで簡単に買うことができる。こんな買い物の仕方初めてだと、花子は感動した。』
(次回の課題)
・
花子・健など時代背景を踏まえない名前を改善。(家族構成・経済背景)
→ユーザー設定をしっかりすることにつながる。
・
ペルソナ ー 仮想ユーザー(個人の詳しい設定)プロフィール
・
システムの明確開示(カメラでどうやってとったらいいの?写真サイズの大きさは?ハンガーでつるした写真?)
・
実際のユーザーは少しでも面倒なサービスからは離れていってしまう。ストレスとならないサービス作り。
・
プロフィールや詳細設定が自然とシナリオに組み込まれるものでなければならない。
・
「店舗別在庫検索機能」「コーディネート機能」などのネーミング。
・
“ひとつの項目にひとつの答え”One paper, One conclusion.